自律神経の問題

最近は自律神経に問題を抱えている人が多くなっているようだ。
自律神経は簡単に言うと身体の働きを調整する神経で、活動的になる交感神経とリラックスする副交感神経があり、季節や時間帯、生活リズムや精神状態で変化し免疫機能にも大きくかかわっている。

朝起きると交感神経が優位になりアドレナリンが出て活動的になる。
原始時代であるなら、「よし狩りに行くぞ」となり、筋肉の働きが優位になり内臓の働きは低下する。
この時、免疫機能である白血球の中の顆粒球の働きが優位になり、狩りに行って怪我しても細菌から守ってくれる。

夕方、帰ったら、疲れた体をお風呂に入り休め、リラックスして食事をする。
この時は副交感神経が優位になり、リラックスし筋肉を休め、内臓の働きを活発にする。
この時の免疫は白血球の中のリンパ球の働きが優位になりウイルスなどから守ってくれる。
又、新陳代謝により細胞が修復され、ガン細胞のような異常な細胞も退治してくれる。
これが太古の昔から培われた生活リズムと身体の機能だ。

この生活リズムと活動が乱れることで自律神経が乱れ不調をきたす。
夜でも明るく活動し、朝から体を動かさなくても生活できるようになったのはこの100年位のことだ。
またデスクワークで1日中座っている仕事も増えたのもここ最近のこと。
身体に刻まれた生活リズムと実際の活動が大きく乖離し、身体がついていけずにSOSを発している。

ストレスは交感神経を優位にし、緊張させ血管を収縮させ血流を低下させる。
交感神経優位の状態が続くとイライラしたり、身体が強張ったり、疲れが抜けなかったり。
細胞の代謝も低下し、ガン細胞を退治してくれるリンパ球の割合が減るので発ガンのリスクが高まる。

こんな時は、ゆっくり呼吸することで交感神経の働きを抑え、副交感神経を優位にできる。
先ず息を吐いたら、鼻から息を吸い腹式呼吸でお腹を膨らませて、横隔膜を下げ、肺に空気を大きく吸い込む。
そこで数秒止め、口から息を自然にふう~っと吐く。お腹を凹ませ息を吐き切る。
息を吐き切ったら、また鼻から腹式呼吸で息を吸う。この繰り返し。
何度か練習したら、普段は意識せずに鼻から息を吸い、口から息を吐きゆっくり呼吸することだけ心がければいい。

最近はコロナの影響で在宅勤務の人が多くなったり、自由な時間でリラックスできる人が増えてきている。
リラックスして副交感神経が優位になるのも問題で、自律神経の乱れを生じる。
副交感神経が優位になると、白血球の中のリンパ球の割合が多くなり、微量の異物にも過剰に反応しアレルギーになりやすい。
気力の低下や引きこもり、うつになりやすい。
副交感神経が働き過ぎると、血管が開きっぱなしになり、よどんだ状態で血流が悪くなる。

自律神経は交感神経と副交感神経が交互に切り替わることで体の機能を維持している。
現代は自律神経が乱れやすい環境や生活習慣になっているので、メリハリのある生活を心掛けたい。
自分はどちらが優位になり過ぎているか?
自分の生活習慣、行動を見直してみる。
働き過ぎでストレス溜まっている人はリラックスして休養することが必要。
逆にリラックスしすぎて生活にリズムが無い人は、朝から活発に動く。
闘争本能を目覚めさせるような武道や格闘技エクササイズなどで汗をかく。
コンサートやジェットコースターなどで興奮してアドレナリンを発散し、交感神経を高めることもいい。
交感神経が高まった後は興奮を鎮めようと副交感神経が働いてくれる。

メリハリのある生活で、活動と休息、緊張とリラックスが大事ですね。
不規則な勤務の人は体調を整えるのは難しいと思いますが、1日の中で活動と休息、緊張とリラックスの時間を持つことで自律神経が交互に働くようにして下さい。

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